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社有社宅

社有社宅の概要とメリット・デメリットについて解説しています。

社有社宅とはどんなものなのか

白い壁の部屋の画像

社有社宅とは、その名の通り会社が保有する社宅のことを言います。土地の購入や建設に費用がかかるため、大企業ほど保有率が高く、従業員3,000人以上の会社のほとんどが持っていると言われています。

かつて高度経済成長時代は、社宅と言えば社有社宅のことでした。社有社宅は会社にとっては資産であり、物件価値が上がれば資産の増大につながるため財務上のメリットがあります。

ところが90年代のバブル崩壊以降に景気低迷が続いたことで、社有社宅を取り巻く環境は大きく変わってきています。

まずは建物や設備の維持・管理費が、会社の負担を大きくしていることがあります。さらに、2005年から導入された減損会計により、固定資産が値下がりした場合、その分を明らかにして損金として計上するようになったのが、社有社宅の考え方に大きく影響を与えています。

また近年は社有社宅の老朽化により、稼働率の低下や修繕費や耐震補強費がかさむようになり、含み損がある社有社宅は廃止したり統合したりするケースが増えています。

資金に余裕がある会社は、リフォームや建替えなどを行なって稼働率アップを図る場合もありますが、専門業者に一括借り上げをしてもらって安定的な賃料を得たり、社有社宅から借り上げ社宅に移行するなど方向転換する会社も多いのが現状です。

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社有社宅のメリット・デメリット

社宅に対する考え方が変化しつつある中、社有住宅について整理するためにメリット・デメリットをまとめてみました。

メリット

会社の資産となる

社有社宅は借り上げ社宅と異なり、土地や建物を会社が所有しているため、立派な「不動産資産」となります。

そのため、借入金の利息や不動産取得税・登記料・印紙代・固定資産税・修繕費など、社有社宅にかかってくる費用を、経費として損金扱いにすることができます。

賃貸住宅として貸し出すことも可能

社有社宅は、社宅でありながら「賃貸住宅として、従業員以外の人に貸し出すのもOK」という点も大きな強みです。

つまり「従業員だけでは満室にならない」といった場合でも、空室を埋めて副収入を得られる手段がある、ということになります。立地や設備等の条件によっては、優位になる可能性も大いにあるでしょう。

自社保有なので毎月支払う賃料は発生しない

借り上げ社宅の場合は、会社が賃料を外部に支払わなければいけませんが、社有社宅の場合、会社側にそうした負担はありません。むしろ、従業員から使用料(賃料)を支払ってもらえるというメリットがあります。

敷金・礼金なども支払う必要がないので、これらの負担の軽さに関しては、圧倒的に社有社宅が有利と言えます。

解約違約金がかからない

借り上げ社宅の場合、従業員の自己都合による短期での退去があった場合などに、解約違約金が発生してしまうケースがあります。
この場合、会社側は従業員にその実費分の負担を求めることが多いのですが、その負担を求めることが従業員にとって大きなマイナスイメージになる可能性は否定できません。

社有社宅なら、解約違約金の発生もないため、そうした「短期解約に対する心理的な圧迫感」というものがなく、従業員側もその点は安心して社宅に引っ越せる、というメリットがあります。

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デメリット

管理費・修繕費がかかる

社有社宅は、会社側が賃料・敷金・礼金等を負担する必要はない、というメリットがある反面、毎月のコストとしては、管理費や修繕費がかかってきます。

特に、社宅が老朽化して大規模修繕が必要となった場合の修繕費負担は、非常に大きなものとなってきます。

これを個人の住宅のケースに例えると「借り上げ社宅は賃貸マンションに、社有社宅は分譲マンションに似た形の負担」という感じです。

もっとも、分譲マンションの場合は、大規模修繕に備えての修繕積立金という制度がありますが、社有社宅の場合は「将来の大規模修繕を見据えた自主的な資金準備」を会社側がしておく、ということが必要となります。

しかも、老朽化した建物に対する大規模修繕ができるだけの資金を用意したとしても、「その大規模修繕にかかるコストに見合った稼働率が今後も得られるのか」という判断は非常に難しい部分があります。

稼働率低下による資産価値下落リスクがある

社有社宅は「会社の資産となる」という強みがあるものの、その強みである資産価値が大幅に低下してしまう可能性もある、というリスクを抱えています。

2005年に「減損会計」というものが導入され、社有物件の資産価値の判断がシビアになりました。これにより、社有社宅の稼働率が低い場合には、資産価値が大きく目減りする可能性が高くなったのです。

また、借り上げ社宅が「借り上げている物件が老朽化すれば、借り上げ契約期間の更新をせず契約を終了し、また別の新しい物件を借り上げる」という対策が取りやすいのに対し、社有社宅はそうした物件変更ができませんので、老朽化にともない、稼働率が落ちてしまう可能性が高くなるのです。

固定資産税がかかる

社有社宅は、不動産資産として会社が土地と建物を所有しているだけに、当然ながら固定資産税も毎年かかってきます。

新たに建設するには初期費用が必要

社有社宅のデメリットと言えるのは、やはりこの「初期費用」でしょう。

社宅にできるだけの土地と建物を用意するとなると、かなりの初期費用がかかります。特に、建物の建設費の負担は莫大なものとなります。

この初期投資の負担に耐えられるだけの資金力を持つ会社というのはかなり限られてきますし、「借り上げ社宅のように、時代に応じて契約物件を替えていくことはできず、長い将来まで見据えて、莫大な初期投資をするだけの価値があるかどうかを考えなければいけない」などということもあり、社有社宅というスタイルを選ぶ会社は年々減少し、借り上げ社宅のほうが主流となっています。

この他、費用だけの問題だけでなく同じ会社の人と暮らすのを嫌うなど、従業員の社宅に対する意識も変化しているため、社有社宅として維持するには新たな付加価値を検討する必要があります。

最近は社有社宅の管理代行を行う専門会社もありますので、間取りを一新したり家具付きの部屋にするなど、対応を相談してみるのも解決策の一つです。

>>社宅の保有形態による違いはこちら

 
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