社宅に引っ越した従業員の住民票
社宅に引っ越した従業員は、場合によっては住民票の移動が必要となります。このページでは社宅に引っ越した従業員の住民票移動について、必要性や移動しないことのデメリットを解説します。
社宅に引っ越す従業員の住民票を移させたほうがいい?
社員が社宅に引っ越す場合、住民票を移動させてください。なぜなら「住民基本台帳法」では、住民票を移すことは義務とされているためです。
第二十二条 転入(新たに市町村の区域内に住所を定めることをいい、出生による場合を除く。以下この条及び第三十条の四十六において同じ。)をした者は、転入をした日から十四日以内に、次に掲げる事項(いずれの市町村においても住民基本台帳に記録されたことがない者にあつては、第一号から第五号まで及び第七号に掲げる事項)を市町村長に届け出なければならない。
第二十三条 転居(一の市町村の区域内において住所を変更することをいう。以下この条において同じ。)をした者は、転居をした日から十四日以内に、次に掲げる事項を市町村長に届け出なければならない。
引用元:e-GOV公式サイト(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=342AC0000000081)
もし一時的に社宅に住むだけであれば問題ありませんが、1年以上の生活の拠点を社宅に移すのであれば住民票の移動が必要です。
従業員が住民票を移さないとどうなるのか?
本人確認や公的証明が難しくなる
住民票を拠点となる社宅に移していないと、本人確認書類や公的証明書の面で不利になることがあります。たとえば運転免許証の更新があった場合、住民票がある居住地でしか更新を行えません。印鑑登録証明書などの発行も、住民票が置かれている自治体に請求となるため受け取りが難しくなります。
また本人確認郵便での本人確認もできず、証明や確認の面でさまざまな不具合が生じるようになります。
確定申告を行えない
確定申告を行えないこともデメリットのひとつとなります。確定申告は住民票のある地域を管轄する税務署に提出しなければならないためです。もし住民票を移さずに確定申告を行う場合、特例を受けるための手続きが必要となり手間がかかります。
行政サービスが受けられなくなる
住民票を移さなければ、一部の行政サービスが受けられなくなります。住民票を移していなければ元の住所地の自治体に税金を支払うことになるため、当然といえば当然です。
しかし住んでいる地域の行政サービスが受けられないことは、有利とは言えません。
住民票以外にも社宅制度の基礎知識をチェックしよう!
従業員を約1年以上社宅に住ませるなら、住民票を移すようにしてください。住民票が元の住所のままだと、さまざまなデメリットが生じます。社宅に住むことで不利にならないよう、従業員には住民票に関するアドバイスもするべきです。
しかしこれから社宅代行システムや社宅管理サービスを利用したいと検討されているなら、住民票に関すること以外でも知っておきたいことがあります。当サイトでは社宅代行サービス導入前に知っておきたい基礎知識をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。