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社宅退去のトラブル

一般的な賃貸住宅であっても退去時にはさまざまな手続きが必要ですし、清掃や原状回復などといった問題でトラブルに発展することも少なくありません。不動産会社であればそういった対応にも慣れているかもしれませんが、社宅の場合には企業担当者はそれを専任としていないケースも多いため、どう対応すればいいか迷う時があります。

社宅退去時のよくあるトラブル

国土交通省がまとめた「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では「賃貸人・賃借人の修繕分担表」が定められており、退去時の原状回復についてどちらが負担すべきかが示されています。

床(畳・フローリング・カーペットなど)

賃貸人の負担となるもの

賃借人の負担となるもの

壁、天井(クロスなど)

賃貸人の負担となるもの

賃借人の負担となるもの

建具等、襖、柱等

賃貸人の負担となるもの

賃借人の負担となるもの

設備、その他

賃貸人の負担となるもの

賃借人の負担となるもの

引用元:国土交通省住宅局「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/torikumi/honbun2.pdf#page=29

トラブルを避けるため対策

入居前に入念なチェックをおこなう(キズやへこみなど)

入居前になかったキズや汚れなどが退去時に発覚した場合、居住していた住人に対して原状回復義務を課せられる可能性があります。そのため入居時には必ずキズやへこみなどがないか確認しておくようにしましょう。自分だけで確認すると言った・言わないのトラブルになってしまう恐れがありますので、入居者も立会のもと確認し、場合によっては写真などを残しておくのもおすすめです。

従業員へ契約条件の説明をおこなう

社宅に限らず多くのトラブルでは「そんな話は聞いてない」という弁明をされる可能性があります。そのため契約条件の説明に力を入れている事業者は非常に多く、保険や携帯電話・不動産などあらゆる業界で重要事項の説明を徹底しています。従業員を社宅に住まわせる場合も同様であり、重要事項はきちんと説明するようにしましょう。

事前に規定を用意する

物事を曖昧にするとあらぬトラブルに発展する恐れがあります。ベンチャー企業などでは各種規程を定めることなく、もしくは形だけ定めて運用することにより柔軟性を持たせることがありますが、規模が大きくなり従業員が増えると公平性の観点からトラブルやクレームに発展する恐れがあります。社宅に関してもきちんと規程を定め、周知も徹底しておきましょう。

従業員と契約書を交わす

従業員との間における取引・やり取りであっても、きちんと書面を交わして取り決めるようにしましょう。信頼のできる従業員だからなどといって契約関係を曖昧にしていると、いざ何かあった時にトラブルの火種になりかねません。特に家賃負担などで金銭が絡む取決めになりますので、必ず契約書を交わすことをおすすめします。

社宅の退去時にかかる費用相場

原状回復費用

原状回復はその言葉の表す通りもとに戻すためにかかる費用のことをいい、「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と定義されています。

具体的には入居中に汚してしまった箇所や傷つけてしまった箇所等を修復し、入居前の状態に戻すことを求められるものであり、喫煙により壁が黄ばんだ・ニオイがついたなども対象になる可能性があります。

一方で経年劣化などによる汚れや色落ちなどの場合には入居者負担とならないことも多々ありますので、どういった場合に費用が掛かるのかを事前に確認しておくようにしましょう。

原状回復の内容 料金相場
壁や天井の張替え(壁紙) 45,000円(6畳の部屋の場合)
壁や天井の張替え(ボード) 10,000円(小さな穴の場合)
床材の張替え 20,000〜60,000円 (1畳あたり)
水垢やカビのクリーニング 10,000〜20,000円(浴室/1回)
キッチン汚れのクリーニング 10,000〜25,000円(1回)

ハウスクリーニング費用

退去時には部屋の片づけ・掃除をすることになりますが、場合によっては部屋全体を清掃する「ハウスクリーニング」を依頼しなければならない可能性があります。これは入居時に締結する契約の特約で、ハウスクリーニングにかかる費用も退去時に負担すると決められている時です。

費用水準については一律で決まっているケースと決まっていないケースがありますので、必ず確認しておきましょう。また、場合によっては追加作業の発生により当初想定されていた金額よりも高額になってしまう恐れもあります。

クリーニングしてもらう場所 料金相場
キッチン 12,000~20,000円
浴室 12,000円~18,000円
トイレ 6,000円~9,000円
洗面所 7,500円~10,000円
水回り 15,000円~38,000円(3箇所)/18,000円~75,600円(5箇所)
床材のクリーニング 8,400円~15,000円(6畳あたり)

決まりを定めてきちんと運用

社宅の退去時におけるトラブルも含め、従業員との間でトラブルになる事例は定めるべきものを定めていないことにより発生するケースが多いです。「信頼できる従業員だから」「よくやってくれているから」と特別扱いをしていると、後々関係性がこじれた時に話ができなくなり、会社に大きな損害をもたらす恐れもあると考えられます。そのため、入口段階で決めるべきものはきちんと決め、トラブルが起こらないよう対策しておくことが必要です。

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